■成分名

クロミプラミン

■商品名

アナフラニール

■規格

10mg、25mg

■効能・効果

・精神科領域におけるうつ病、うつ状態

・遺尿症

・ナルコレプシーに伴う情動脱力発作

■用法・用量

・精神科領域におけるうつ病、うつ状態

通常、成人にはクロミプラミンとして1日50~100mgを1~3回に分割経口投与する。ただし、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は225mgまでとする。

・遺尿症

通常、6歳未満の幼児にはクロミプラミンとして1日10~25mgを、また6歳以上の小児には1日20~50mgを1~2回に分割経口投与する。ただし、年齢、症状により適宜増減する。

・ナルコレプシーに伴う情動脱力発作

通常、成人にはクロミプラミンとして1日10~75mgを1~3回に分割経口投与する。

■副作用

・鎮静作用が強いため眠気に注意が必要です

・口喝、便秘

■特徴

・クロミプラミンは1973年に発売された歴史の長いうつ病治療薬です。化学構造から「三環系抗うつ薬」というカテゴリーに含まれます。

うつ病は、脳内のセロトニンやノルアドレナリンという物質が減ることで不安や落ち込み、意欲低下等が出てくるといわれています。

現在のうつ病治療では、三環系抗うつ薬より副作用が少ない、セロトニンやノルアドレナリンを選択的に増やす「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」や「SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)」、またミルタザピンなどのNaSSAと呼ばれる薬が主流となっています。

ただ、三環系抗うつ薬は副作用が多いかわりにうつへの効果も強い傾向があります。

クロミプラミンは特にセロトニンを増やす作用が大きく、不安を改善する作用が強いといわれています。そのため、SSRIなどの薬剤で効果不十分なケースに使用されることが多いです。

鎮静作用が強いため、睡眠障害のある方にも有効ですが、日中の眠気には注意が必要です。

前立腺疾患等により尿閉(尿が出にくい状態)のある方には使えません