■成分名

アトモキセチン

■商品名

アトモキセチン、ストラテラ

■規格

錠剤、カプセル:5mg、10mg、25mg、40mg

内用液:0.4%

■効能・効果

注意欠陥/多動性障害(AD/HD)

■用法・用量

18歳未満の患者

通常、18歳未満の患者には、アトモキセチンとして1日0.5mg/kgより開始し、その後1日0.8mg/kgとし、さらに1日1.2mg/kgまで増量した後、1日1.2~1.8mg/kgで維持する。

ただし、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこととし、いずれの投与量においても1日2回に分けて経口投与する。

なお、症状により適宜増減するが、1日量は1.8mg/kg又は120mgのいずれか少ない量を超えないこと。

18歳以上の患者

通常、18歳以上の患者には、アトモキセチンとして1日40mgより開始し、その後1日80mgまで増量した後、1日80~120mgで維持する。

ただし、1日80mgまでの増量は1週間以上、その後の増量は2週間以上の間隔をあけて行うこととし、いずれの投与量においても1日1回又は1日2回に分けて経口投与する。

なお、症状により適宜増減するが、1日量は120mgを超えないこと。

■副作用

・頭痛

・食欲不振

・眠気

■特徴

・ADHDとは、発達障害の一種で多動性や衝動性、集中力の欠如などの症状を呈するものをいいます。

ADHDの原因は解明されていませんが、脳内(特に前頭葉)の情報伝達に異常があると考えられています。特に脳内の神経伝達物質であるドパミンやノルアドレナリンが不足することでこれらの症状が現れるのではないかと考えられています。

そのため、外から入ってきた情報を脳がうまく取り込んだり処理をしたりするのが難しく、自分の注意や行動をコントロールできなくなると考えられています。そして「落ち着きがない」「注意が長続きしない」「衝動的に行動してしまう」といった症状として現れます。

・治療薬としては最初にコンサータが発売され、その次にアトモキセチン、3番目にインチュニブが発売されました。

コンサータとアトモキセチンは、ドパミンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質の濃度を増やすことで症状を改善します。

・特徴としては、コンサータに比べて効果は穏やかです。また、徐々に増量しながら有効用量までもっていくため、効果が出るまでには4~6週間と時間がかかりますが、コンサータに比べて耐性や依存が少ないため、長期間の服用に向いています。そのため、コンサータのように登録制にはなっておりません。

・副作用は、頭痛、食欲不振、眠気、腹痛、吐き気などがあります。腹痛、吐き気などは長く続かないことが多く、1~2週間で改善することが多いです。