■成分名
イミプラミン
■商品名
トフラニール、イミドール
■規格
錠剤：10ｍｇ、25ｍｇ
■効能・効果
・精神科領域におけるうつ病、うつ状態
・遺尿症（昼・夜）
■用法・用量
・精神科領域におけるうつ病、うつ状態
イミプラミンとして、通常成人1日30～70ｍｇを初期用量とし、1日200ｍｇまで漸増し、分割経口投与する。まれに300ｍｇまで増量することもある。なお、年齢、症状により適宜減量する。
・遺尿症
通常学童は1日量30～50mgを1～2回経口投与する。ただし、症状および年齢に応じ適宜増減する。
■副作用
・眠気、ふらつき
お車を運転される方や危険を伴う仕事をされる方は注意が必要です。
・口喝、便秘
■特徴
・現在使用されているうつ病治療薬のうちで最初に開発された薬が、イミプラミンとなります。
イミプラミンなどの薬剤は、化学構造上から三環系抗うつ薬とも言われ様々なホルモンに作用し抗うつ作用を発揮します。
特に、脳内のセロトニンやノルアドレナリンというホルモンを増やすことで不安や意欲低下などに効果を発揮します。
・現在のうつ病治療では、三環系抗うつ薬より副作用が少ない、セロトニンやノルアドレナリンを選択的に増やす「SSRI（選択的セロトニン再取り込み阻害薬）」や「SNRI（セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬）」、またミルタザピンなどのNaSSAと呼ばれる薬が主流となっています。
ただ、三環系抗うつ薬は副作用が多いかわりにうつへの効果も強い傾向があります。特にイミプラミンは、セロトニンとノルアドレナリンの両方を増やしてくれますが、中でもノルアドレナリンを優位に増やすという特徴があります。そのため、SSRIやSNRIなどの薬剤で効果不十分なケースに使用されることが多いです。
・前立腺疾患等により尿閉（尿が出にくい状態）のある方には使えません。
