■成分名

スボレキサント

■商品名

ベルソムラ

■規格

10mg、15mg、20mg

■効能・効果

不眠症

■用法・用量

通常、成人にはスボレキサントとして1日1回20mgを、高齢者には1日1回15mgを就寝直前に経口投与する。

※循環器治療薬(ジルチアゼム、ベラパミル)や真菌治療薬(フルコナゾール等)を併用する場合、スボレキサントの血中の濃度が上がり副作用が強く出る可能性があるため、は1日1回10mgへの減量を考慮する。

■副作用

睡眠剤全般にいえることですが、体調や服用時間によっては朝に眠気が残ることがあります。

車の運転や機械作業など危険を伴う仕事をされている方は、注意が必要です。

また、悪夢を見ることもありますが、不安やストレスから見ることもありますので、悪夢が多い際はご相談ください

■特徴

・従来の睡眠剤は、眠る神経(睡眠神経)を活発にすることで眠気を誘います。つまり無理やり寝させるというイメージです。

 反対にこのスボレキサントは、起きる神経(覚醒神経)を抑えることで眠気を誘うため、自然に近い睡眠を得ることができると言われています。そのため、安全性が高く従来の睡眠剤で問題となっている依存や耐性が少ないと言われています。

・作用機序としては、「オレキシン」という覚醒神経に関わるホルモンをブロックすることで眠気を誘うため、「オレキシン受容体拮抗薬」というカテゴリーに分類されています。同じカテゴリーの薬として、スボレキサントの6年後に発売されたレンボレキサント(先発名;デエビゴ)があります。

・睡眠効果には、個人差がありますが従来の睡眠薬(ベンゾジアゼピン系など)と比べて穏やかな印象があります。

・抗生物質であるクラリスロマイシン(先発名;クラリス、クラリシッド)や真菌治療薬であるイトラコナゾール(先発名;イトリゾール)との併用により効果が強く出ることがあるため、併用は禁忌(一緒に飲むことは不可)となっています。

他の病院を受診した際は、スボレキサントを服用している旨をお伝えください