■成分名

スルピリド

■商品名

スルピリド、ドグマチール

■規格

錠剤、カプセル:50mg、細粒:10%、50%

■効能・効果

・胃、十二指腸潰瘍

・統合失調症

・うつ病、うつ状態

■用法・用量

胃、十二指腸潰瘍

スルピリドとして、通常成人1日150mgを3回に分割経口投与する。
なお症状により適宜増減する。

統合失調症

スルピリドとして、通常成人1日300~600mgを分割経口投与する。

なお年齢、症状により適宜増減するが、1日1,200mgまで増量することができる。

うつ病、うつ状態

スルピリドとして、通常成人1日150~300mgを分割経口投与する。

なお年齢、症状により適宜増減するが、1日600mgまで増量することができる。

■副作用

・高プロラクチン血症(乳汁分泌や生理不順、性機能障害)

■特徴

・当初は胃薬として開発されましたが、うつ病、統合失調症にも効果があることが分かり適応が追加になりました。

胃腸の運動をよくすることで、胃薬としての効果や食欲を増進する作用もあるため、食欲が低下しているうつ病患者さんに処方されることが多いです。

・うつ病では、やりがいや喜びなど快楽に関与しているドパミンというホルモンが低下することで、やりがいや意欲を感じにくくなっていると考えられています。

スルピリドを低用量で使用すると、脳内のドパミン量を増やすことでうつ病に効果があると考えられています。(詳しい作用は分かっていません)

また、比較的即効性が期待できますが、効果はマイルドです。

・統合失調症にも適応がありますが、効果が弱いため最近では使用頻度が少なくなっています。

・副作用が多いわけではありませんが、女性ホルモンであるプロラクチンが上昇(高プロラクチン血症)し、乳汁分泌や生理不順、性機能障害を起こすことに注意が必要です。鎮静作用は比較的弱く眠気が少ないといわれていますが、お車を運転される方や危険を伴う仕事をされる方は注意が必要です。