■成分名

オランザピン

■商品名

オランザピン、ジプレキサ

■規格

錠剤、ザイディス錠、OD錠;2.5mg、5mg、10mg  細粒;1%

※後発医薬品(ジェネリック医薬品)のみ錠剤とOD錠に1.25mgの発売あり

※ザイディス錠、OD錠;ともに口腔内崩壊錠の分類ですが、ザイディス錠の方がより口の中で溶けるスピードが速いです

■効能・効果

・統合失調症

・双極性障害における躁症状及びうつ症状の改善

・抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)

■用法・用量

統合失調症

通常、成人にはオランザピンとして5~10mgを1日1回経口投与により開始する。維持量として1日1回10mg経口投与する。

なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、1日量は20mgを超えないこと。

双極性障害における躁症状の改善

通常、成人にはオランザピンとして10mgを1日1回経口投与により開始する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日量は20mgを超えないこと。

双極性障害におけるうつ症状の改善

通常、成人にはオランザピンとして5mgを1日1回経口投与により開始し、その後1日1回10mgに増量する。なお、いずれも就寝
前に投与することとし、年齢、症状に応じ適宜増減するが、1日量は20mgを超えないこと。

抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)

他の制吐剤との併用において、通常、成人にはオランザピンとして5mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増
量するが、1日量は10mgを超えないこと。

■副作用

鎮静作用が強いため、眠気やふらつきには注意が必要です。

・血糖値の上昇、脂質異常等

・口喝、便秘

錐体外路症状は比較的少ないですが、注意は必要です。

■特徴

・幻聴や幻覚などの統合失調症の陽性症状や感情の低下、自閉などの陰性症状にも効果があります。また、双極性障害の躁状態とうつ状態両方に適応があり、気分安定薬としての側面も持つため、精神科領域において使用される頻度が非常に多い薬剤です。

鎮静作用が強いため、特に興奮や衝動性の強い患者さんに使いやすいですが、倦怠感や眠気のために活動性が低下することがあります。統合失調症の陰性症状と見分けがつきにくいことがあり、服薬を始めてから明らかに活動が下がるようなら薬剤師に相談してください。

喫煙によりオランザピンの作用が弱くなることがあります。また、急に禁煙をすると逆に作用が強く出る場合もありますので、しっかり医師と相談するようにしてください。

・脂質代謝異常や血糖値の上昇を起こすことがあるため、糖尿病患者さんへの使用は禁忌(使用不可)となっています。