■成分名

シアナミド

■商品名

シアナマイド内用液1%「タナベ」

■効能・効果

慢性アルコール中毒及び過飲酒者に対する抗酒療法

■用法・用量

断酒療法として用いる場合には、シアナミドとして、通常1日50~200mg(1%溶液として5~20mL)を1~2回に分割経口投与する。
節酒療法の目的で用いる場合には、飲酒者のそれまでの飲酒量によっても異なるが、酒量を清酒で180mL前後、ビールで600mL前後程度に抑えるには、通常シアナミドとして15~60mg(1%溶液として1.5~6mL)を1日1回経口投与する。

飲酒抑制効果の持続するものには隔日に投与してもよい。

■副作用

・肝障害

■特徴

・アルコール依存症の薬には、断酒を目的としたもの(嫌酒薬と断酒補助薬に大別されます)と近年発売された飲酒量低減薬(セリンクロ)があります。

シアナミドは、アルコールを代謝(分解)する酵素を阻害する作用を持ちます。そのため、飲酒をするとアルコールが分解されず二日酔いのような不快な症状が起こることで、飲酒習慣を断つこと(断酒)を期待して処方されます。

端的に言えばアルコールに弱くさせる薬で嫌酒薬ともいわれ、他にジスルフィラムがあります。

・シアナミドを服用した上で大量に飲酒してしまうと、急性アルコール中毒のような状態に至りやすくなります。そのため、服用する人はすでに断酒している人、またはこのまま継続して断酒する動機づけがある人に限ります

また、急性アルコール中毒のような状態とは、不整脈や肝障害、腎障害、呼吸困難などの症状が現れることをいいますので、元々これらの臓器に異常のある方は危険度が増すため使用できません。(重篤な心障害、肝・腎障害、呼吸器疾患のある患者には禁忌)さらに、アルコールを含む食品(奈良漬け等)や医薬品(エリキシル剤や薬用酒)も摂取出来ません

・液剤ということもあり、服用後数分で効果が出ますが、持続性はなく1日程度と言われています。

・貯法は冷所保存(1~15℃)です。