■成分名
トリヘキシフェニジル
■商品名
アーテン、トリヘキシフェニジル、セドリーナ、パーキネス
■規格
錠剤:2mg 散:1%
■効能・効果
・特発性パーキンソニズム
・その他のパーキンソニズム(脳炎後、動脈硬化性)
・向精神薬投与によるパーキンソニズム、ジスキネジア(遅発性を除く)、アカシジア
■用法・用量
・特発性パーキンソニズム、その他のパーキンソニズム(脳炎後、動脈硬化性)
通常成人にはトリヘキシフェニジルとして、第1日目1mg、第2日目2mg、以後1日につき2mgずつ増量し、1日量6~10mgを維持量として3~4回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
・向精神薬投与によるパーキンソニズム、ジスキネジア(遅発性を除く)、アカシジア
通常成人にはトリヘキシフェニジルとして、1日量2~10mgを3~4回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
■副作用
口の渇き、尿が出にくくなる尿閉、便秘
■特徴
・トリヘキシフェニジルはパーキンソン病に対しての適応もありますが、臨床現場では主に統合失調症治療薬等による副作用で起こる錐体外路症状に対して使用されます。
・錐体外路症状の治療としては、第一に原因薬物の中止や減量が基本となりますが、それらが困難な場合にはトリヘキシフェニジルなどが検討されます。
薬剤性パーキンソニズムとジストニアにはある程度の効果がありますが、すべての錐体外路症状に効果があるわけではありません。
アカシジアには、効果が弱いとされています。また、遅発性ジスキネジアには有効性はなくむしろ悪化させる可能性があります。
・急な減薬、中止による離脱症状(不眠、不安、吐き気等)の危険があるため、薬の自己中断や自己調整は行わないようにしましょう。
・副作用として口の渇きや便秘がありますが、その他に認知機能の低下があります。そのため、特に高齢者では注意が必要です。