■成分名

ブロナンセリン

■商品名

ブロナンセリン、ロナセン

■規格

錠剤:2mg、4mg、8mg  散:2%

テープ剤:20mg、30mg、40mg

■効能・効果

統合失調症

■用法・用量

<錠剤、散>

通常、成人にはブロナンセリンとして1回4mg、1日2回食後経口投与より開始し、徐々に増量する。維持量として1日8~16mgを2回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日量は24mgを超えないこと。

<テープ剤>

通常、成人にはブロナンセリンとして40mgを1日1回貼付するが、患者の状態に応じて最大80mgを1日1回貼付することもできる。
なお、患者の状態により適宜増減するが、1日量は80mgを超えないこと。
本剤は、胸部、腹部、背部のいずれかに貼付し、24時間ごとに貼り替える。

■副作用

他の統合失調症治療薬で問題となりやすい、月経異常や性機能障害が生じにくく、また体重増加も少ないと言われています。

鎮静作用が弱く眠気なども少ないです。

テープ剤特有の副作用として、かぶれなどの皮膚トラブルがあります。

■特徴

・統合失調症による妄想や幻覚に対して強い効果を発揮します。ただし、鎮静作用は弱いため興奮が激しい場合は不向きですが、副作用としての眠気などが少ないというメリットもあります。

・剤型の特徴として、錠剤以外に2019年からはテープ剤が発売されました。年齢的な問題や妄想などが激しく服薬が難しい方、飲むタイミングが毎回ずれてしまう方に対しては、テープ剤は使いやすい剤型です。

ただ、テープの面積が広くかぶれなどの皮膚トラブルも多くなりがちです。対策としては、貼る部位を毎回変える、剝がす際はゆっくり行うことや場合によって保湿剤などの塗布も必要になってきます。貼る部位は、太陽光によるかぶれを避けるため胸部、腹部、背部などの体幹が望ましいです。

・テープと錠剤の双方の切り替えは可能です。その時の目安としては、ロナセン錠8mg/日 ≒ ロナセンテープ40mg/日となります。

・錠剤は食事の影響を受けやすく、空腹では吸収が低下するおそれがあるため食後の服用となっています。

経口の水虫治療薬とは飲み合わせが悪く、ブロナンセリンの効果が強く出すぎる場合があります。そのため、併用禁忌(一緒に飲むことは不可)となっています。